1. はじめに
eスポーツやオンラインゲームの世界では、「ggwp」という言葉を頻繁に見かけます。ゲーム終了後のチャット欄に現れるこの言葉は、一見すると意味が分かりにくいですが、実はプレイヤー同士のリスペクトを示す重要なマナー表現の一つです。
本記事では、「ggwp」の意味や使い方、起源、類似語との違い、また煽りや皮肉としての使われ方など、幅広い観点から詳しく解説していきます。
2. 「ggwp」の基本的な意味と語源
2-1. 「gg」と「wp」の略語としての意味
- gg = good game(いい試合だった)
- wp = well played(よくやった、見事なプレイだった)
この二つを組み合わせた略語が「ggwp」で、直訳すれば「いい試合だったし、君のプレイは素晴らしかったね」という意味になります。
2-2. 「ggwp」の本来の意味
「ggwp」は、試合後に相手や味方の健闘を称える、スポーツマンシップあふれる表現です。勝敗にかかわらず、対戦が終わったことに対して感謝と礼儀を示すために使われます。
2-3. 起源と普及の背景
「gg」や「ggwp」は1990年代後半のオンラインFPS(QuakeやCounter-Strike)などの英語圏のゲーム文化から自然発生的に生まれた略語です。チャット欄での短縮表現として、瞬時に感情や礼儀を伝える手段として定着していきました。
3. 「gg」「wp」との違いと単体での使い方
3-1. 「gg」=試合終了後の定番挨拶
「gg」は試合が終わったらほぼ反射的に入力する「ありがとうございました」のような挨拶です。必ずしも勝者だけでなく、敗者側からも使われます。
3-2. 「wp」=相手や味方のプレイを称える
「wp」は特に相手や味方のプレイ内容が良かったときに使います。勝敗に関係なく、「あなたのプレイは素晴らしかった」と称賛するニュアンスです。
3-3. 「ggwp」=その両方を含む総合的な称賛
「gg」と「wp」を一緒にすることで、「試合自体も良かったし、プレイ内容も素晴らしかった」という意味になります。
4. 「ggwp」の使用タイミングと文脈
4-1. 試合終了直後が最も一般的
ゲームが終わった瞬間にチャット欄に「ggwp」と入力するのが最も自然です。
4-2. 勝者・敗者どちらでも使える
勝った側が使う場合も、負けた側が使う場合もあります。ただし、勝者が「ggwp」を使う場合は配慮が必要です。敗者の気持ちを考えて、控えめにすることもあります。
4-3. SNSや掲示板での使い方
試合の振り返り投稿などで「ggwp to all(参加者の皆さんお疲れ様でした)」のように使うこともあります。
5. 地域別・文化別の使われ方
5-1. 英語圏における定着
「ggwp」は英語圏では非常に自然で定着した文化の一部です。基本的にポジティブな意味で使われます。
5-2. 日本のeスポーツ・ゲームコミュニティでの使用
日本でも「gg」「ggwp」は徐々に浸透しており、LoL、Valorant、Apex Legends など海外由来のゲームでは特に見かけるようになりました。
5-3. 他言語圏での対応表現
- 韓国語では「수고(スゴ)」=「おつかれさま」
- 中国語では「辛苦了(シンクーラ)」
など、各言語での対等表現はありますが、「gg」や「ggwp」は共通語としても多くの場面で通用します。
6. ポジティブな使い方 vs ネガティブな使い方
6-1. スポーツマンシップのある使い方
- 勝っても負けても「ggwp」と言う
- 特にいい試合だった時には「GGWP! That was intense!」など、相手を称える文脈で使います。
6-2. 皮肉・煽りとしての使い方
- 圧勝した後に「ggwp lol(あっさりすぎ)」と書くと煽りに見える
- 「ggwp ez(いい試合だったけど楽勝だった)」もBM(Bad Manner)とされ、嫌われます
6-3. 文脈や語気に注意
大文字(GGWP!!!)やスタンプ風に使うと強調になりますが、受け取り手によっては印象が悪くなることもあるため、配慮が必要です。
7. 関連語・類義語との違い
7-1. 「ez(イージー)」との対比
- 「ez」は「簡単だった」「楽勝」という意味で、対戦相手を侮辱する意図を含むことがあり、マナー違反とされます。
7-2. 「gg ez」「wp but lost」など複合表現
- 「gg ez」=いい試合だったけど簡単だった → 煽り
- 「wp but still lost」=良いプレイだったが結局負けた → 若干皮肉
7-3. 「glhf(Good luck, have fun)」との違い
- 「glhf」は試合開始時に言う表現
- 「ggwp」は試合終了時に言う表現
→ 両者をセットで使うのが理想的なマナー
8. 「ggwp」のマナーと使い方の注意点
8-1. 相手に敬意を払うための言葉として使う
チャットの最後に静かに「ggwp」とだけ打つだけでも、「この人は礼儀正しいな」と好印象を持たれる可能性があります。
8-2. ゲームタイトルごとの文化差
- LoLやDota2:ggやff(降参)が文化として根付いており、使い方にも暗黙の了解がある
- Valorant:ボイスチャットと併用されることが多い
- スプラトゥーンやポケモンなど日本発のゲーム:やや馴染みが薄いが、広がりつつある
8-3. プロシーンや配信における使用例
eスポーツ大会では試合終了後にチャット欄に「ggwp」と出るのが定番です。観客もSNSで「GGWP! That clutch was amazing!」などと反応します。
9. 実例で学ぶ!「ggwp」を使ったフレーズ集
- GGWP, that was a close game!(ナイスゲーム、接戦だったね)
- GGWP everyone. Great teamwork.(皆さんお疲れ様、いい連携だった)
- GGWP! Respect to our opponents.(対戦相手に敬意を表して)
- Ggwp! Catch you next time.(お疲れ。またね)
「ggwp」は、「Good Game, Well Played」の略であり、対戦相手や味方への敬意を示すオンラインゲーム文化における重要な礼儀の一つです。単なる略語ではなく、ゲーム後の気持ちよい締めくくりや、プレイヤー同士のリスペクトを表す象徴でもあります。
正しく使えば、国境を越えて信頼を築けるコミュニケーションツールにもなります。一方で、皮肉や煽りに聞こえる文脈で使えば逆効果にもなるため、常に相手の立場を尊重する姿勢が求められます。
